私は春に生まれ、
カエデの葉の下で
萌芽として、鼓動を始めます
うねうねとした私の尻尾は、
本能によって振り回され
私は、半透明の袋から出て
葦の群生へと
泳いでいきました
やがて私の貪欲な口は、
藻類の群生の中を
まるでプロペラのように
蚊や水生植物を探索するようになりました。
私の世界は
危険ですが刺激的でした
多くのきょうだいが
鳥やバスの餌食となりました
夏が来るとともに、
私の尻尾は縮んで
ヒレはしなびてしまいました
ある日とうとう、
私の頭は水面から浮かびあがり
私はユリの花の上に登り
がーがー鳴きました
蛙であることはなんて素晴らしいの!